Visages Villages

アニエス・ヴァルダとJR − 2人のアーティストがコラボするロードムービー・ドキュメンタリー。

 

アニエス・ヴァルダ(Agnès Varda)現在89歳(撮影当時88歳)、映画監督。

JR 34歳、写真家。

この2人がフランスの各地を旅しながら、人々に出会い、彼らの写真を撮って壁に貼る。

ユーモラスであたたかく、クリエイティブなロードムービー・ドキュメンタリー。


 

アニエス・ヴァルダ監督はフィクションやドキュメンタリーなど数多くを手がけています。

最新作である本作品は2017年のカンヌ映画祭に出品されたドキュメンタリー作品の中から選ばれる、最優秀ドキュメンタリー賞、ルイユ・ドール L’Œil d’or (金の眼)を受賞しました。

この時の審査委員長が、サンドリーヌ・ボネール。

彼女はヴァルダ監督の作品『冬の旅(さすらう女)原題:Sans toit ni loi (1985年)』の主演女優です。

これもきっと何かの縁なのでしょう。

この作品でヴァルダ監督がコラボしているのが、JR(ジュニアではなくジェイアールと読みます。)

彼は写真家、ストリートアーティスト、映画監督など様々な肩書きを持っています。

制作手法は、一般の人々の写真を巨大サイズに引き延ばして、建物の壁に貼るというもの。まるで巨大なポスターです(フランスでは壁にのり付けされたポスターをよく見かけます)。

ただ、貼る場所とモデルとなった人物の関係は作品制作においてとても重要ですし、なにしろ外に貼るのですから事前にサイズを測ったりと周到な準備が必要。建物の形と写真のマッチングが生み出す絶妙な効果は、見る人をあっと言わせます。

 

そんな2人のアーティストが一緒に旅をするこの映画。

フランス好き、アート好きな人には特におすすめです。

ロードムービーなので南フランスやブルターニュなど違う地方の風景を見ることができるし、旅先で出会った一般の人との触れ合いを通して語られるストーリーも興味深い。

また、写真を撮った後に作品の仕上がりをみるのも、醍醐味のひとつ。JRとスタッフが作り出すアートワークには、予想できない驚きがあります。またそのモデルになった人たちの感想を聞くのもおもしろい。

さらに、誰もいないルーブル美術館で、ヴァルダ監督をのせた車いすをJRが押して縦横無尽に走るシーンがあります。

これはアートファンなら是非やってみたいし、すかっと爽快、見ているこちらも笑顔になります。

 

手紙を読んでいるような2人のナレーションも、心あたたまります。

特にヴァルダ監督の声や語り口調は、『落穂拾い(原題:Les Glaneurs et la Glaneuse)』のような優しさに加えユーモアもたっぷり。

 

作品原題のVisages Villagesは直訳すると、顔、村となります。村というよりは、場所、のほうがしっくりきますね。さまざまな場所で、さまざまな人に出会い、顔の写真を撮る。

そこからは、どんなフランスが見えてくるでしょうか。

 

2018年に日本公開されることが決定しているようです。

 


 

原題:Visages Villages
監督:アニエス・ヴァルダ&JR
出演:アニエス・ヴァルダ、JR
配給・宣伝:アップリンク
2017年/フランス/89分

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中